漁師の娘であり、嫁でもある浜田です。
そんな私にとってはごくごく当たり前に知っている、
「しけの日=海の出れない日」は漁師はいったい何をしているのか?
という事に関して、普通は知らないものなのでは?と最近気づきました。
漁に出れないなら、朝からずーっとお家で休んでいるのか?
というと、実はそうではないのです!
接客業でも、お客様がいらっしゃらないときは事務作業があるように、
漁師さんもちゃんと事務作業にあたる大事なお仕事があるのです。
それは…
「網の修繕」
ちなみに、天草弁で言うと「あみそくい」
要するに破れてしまった網目などを縫う作業なのです。
遠近法もありますが(^^;)、この船に対する網の大きさ。
伝わりますでしょうか?
しかもこれは今何枚にも折りたたまれているので、
広げたらもーーーーーっと大きいのです!
これらをこの「アグリ」と言われる道具で編み物のように
ちくちく縫っていくのです。
※注)「アグリ」という言い方も、もしかしたら天草弁かもしれませんが
浜田は「アグリ」としか聞いたことがなく、正式名称は定かではありません…。
男の中の男!のような仕事の漁師さんが、
編み物みたいな作業を器用にこなしているなんて、
なんだか想像つかないですよね!
しかしながら、こういう作業からか、
漁師さんは意外と手先が器用な人が割と多いのです。
網目が少しでも狂ったりすると、
穴が広がってしまうなどの問題の原因になるので、
正確に作業しなければいけないのだそうです。
私はそんな漁師さんの特技を活かし、
結婚式の時の受付グッズで使うために、細い麻紐を父に編んでもらいました(笑)
この地道な細かい作業があるからこそ、
豪快な漁師さんたちの漁の姿があるのです!
そしてこれが、晴れの日ならばまだいいのですが、雪が降るような寒い冬の時期でも
必ずしなければいけない作業なので、大変そうです!
写真では分かりづらいですが、これは雪の日の「あみそくい」中の様子。
これらを考えると、漁師さんたちにはやっぱり頭が上がりません。
ご飯を食べる時に言う「いただきます」という言葉
命を「頂きます」という気持ちを表現する言葉ですが、
これからお魚を食べる時は漁師さんたちへの感謝の気持ちを込めて
「いただきます」と言いたいな、と改めて思いました。
濱田有希
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