「石山離宮 五足のくつ」の浜田です。
私の実家は代々続く漁師の家系なのですが、
現在は祖父と父と弟が家族3世代で船に乗っています。
父と祖父にとっては弟が漁師を継ぐと決めたことが、何より嬉しかったようで
父と祖父二人で乗っていたころよりも少し元気になった気がします(^^)
とはいっても、私の祖父はもうじき80歳。
身体のあちこちが弱ってきて病院にも通っていますが、
「漁師は生涯現役じゃなからんばつまらんと!」と言って
今も元気に毎日沖に出ています。
少し話は逸れますが、漁師さんって「どうしてみんなそうなの?!」と思うくらい口が悪いんです(笑)そこに方言が加わって、本当に喧嘩しているように話していることがほとんどです。
※実際は何も喧嘩してません(笑)
喧嘩はしていなくても、おめいたり(叫んだり)、罵声を浴びせたりは日常茶飯事…。
そりゃ80歳間近のおじいちゃんよりも、20代40代の弟や父の方が動けるのは当たり前。
それなのに、「そこまで言わんでいいやん!」と思うくらい「えらいあんたはむっくなもんじゃもん!」と父は祖父に言い放つのです…。
※あえてこの天草弁は訳さない事にします…。
でも、ポジティブ天然は私のおじいちゃんはそんなことあんまり気にしてません(笑)
そして、それでも尚おじいちゃんが絶対的に船に必要な理由が一つあったのです。
それは「山だて」という技術。
「山だて」とは、船の上、つまり海から陸側の山々を見て座標を見て、
どのあたりが魚が多く集まる場所かを計算する技術なんだとか。
素人が聞いてもなんだかすごそうな技術!
とにかくこれが、難しいんだとか!
何十年と船に乗っていた経験があるからこそ出来ることであって
それを覚えるのは、そう簡単にはいかないそうです。
ある日弟が言っていました。
「じいちゃんがおらんば、こがん魚とれんちゃんね」
と。
テレビや報道の世界では、漁師は何千万と稼ぐ仕事のように報道されていますが、
それはごくごく一部の人たち。
地球温暖化や環境破壊の影響で、水揚げ量は年々減っています。
漁師1本で養っていくということは、並大抵のことではありません。
そんな世界で、代々漁師の家系を守ってこられたのは、そういったおじいちゃん達の
先人の経験と知恵と勘があってこそのものだったんです。
そしてそれでも「海が好き」「漁師が好き」と言って家を継ぐと決めた弟もかっこいい!
というかやっぱり漁師ってかっこいい!(笑)
小さいころから身近にあった漁師の仕事。
しかし、自分自身が漁師をしているわけではないので、知らないことはまだたくさんあるんだなと、知ったお話でした。
知れば知るほど、奥が深くてかっこいい漁師のお仕事に感激した浜田でした(^^)♪
濱田有希
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