伊賀屋旅館は、天草下田温泉の老舗、丸木水産から魚介類を仕入れています。
丸木水産さんは、鮮魚(トロ箱)ではなく、
活魚(生け簀で泳ぐ魚介類)の競りをメインに仲買をされています。
伊賀屋旅館では、鮮魚ではなく活魚を仕入れていますので、魚介類がより新鮮なのです。
というのが、前回のブログのお話だったのですが、
今回のブログでは、五足のくつの魚介類が新鮮な理由をもうひとつ、
ご紹介させてください。
それは、神経締め
神経締めとは「活け締め」の方法のひとつで、魚の鮮度とおいしさを保つために、
背骨近くを通っている神経にワイヤーを通し、神経を壊す締め方のことです。
魚介類は、放置しておくと簡単に味が落ちてしまいます。
魚は暴れたりストレスを感じる状態が長く続くほど、
身の中にあるATP(魚のエネルギー源で旨味の元にもなる成分)が消費されます。
ATPが減少し“疲れた身”になってしまうと、味が落ちてしまうのです。
また、魚介類が暴れて体をあちこちにぶつけると、身割れやうっ血も起こり、
味が落ちる原因となってしまいます。
さらに、魚の体の中に残った血は腐敗や臭みの元になります。
大型の魚になるほど、美味しく食べるにはしっかりとした血抜きが必要で、
魚の心臓がまだ動いているうちに、太い血管を切って海水に入れる必要があります。
神経締めと血抜きー
丸木水産さんは、これらの作業を競りが終わった直後、魚市場で手早く行い、
そして、伊賀屋旅館に運んでくれます。
朝7時すぎに競りが終わり、生け締め作業をすませ、
伊賀屋旅館の厨房に届くのは、朝8時過ぎ。
そして、料理の仕込みが始まります。
伊賀屋旅館の魚料理が新鮮なのは、このスピード!
丸木水産のような技術を持った方々に支えられているからなのです。
これからもおいしいお料理を届けできるよう、精進いたします。
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